陽の当る家々
油絵・S30号(91×91)/ 制作=1968年
<<解説>>
貿易商シュエケ氏の家とガレージと女中部屋である。クリーム色とピンクと舶来レンガのしぶい色が映え、すがすがしい建物だ。
私の知った頃はこの家は黄色と白。次にこそ桃色とクリーム色、やがて白とダーク・グリーンの組合せに、と塗り変えられた。
右の建物はフランス領事館だ。
樫の木がカゲをうつし、明るさを強調して「陽の当る家々」という題ができた。
技法としては、路地の奥行きを出そうと苦心して、シャドウ部に少しだけグレーズを使った。この頃は色を自分でつくって画面におく描き方であり、グレーズはあまりつかっていない。