北野小径(ランデヴー小径)
油絵・F30号(72.5×91)/ 制作=1959年
<<解説>>
親日家のドイツ人・ベアーさんの家の前である。右手の白い塀と、ベアー宅のグリーンの塀が映えあって、とても美しかった。
ここは私の友人が“ランデヴー道”と名づけた。その頃は男女が並んで歩くことは恥ずべきこととされていたが、人どおりの少ないこの小径では、手に手をとって歩いていたのだ。
秋になると、裏山からおりてきた小鳥達がこのあたりでよくさえずっていた。非常にのどかな道であった。
この絵をかいた頃から、アパート・ブームで異人館は次々と壊され始めた。