作品紹介

素描 油彩1 油彩2 油彩3 油彩4

柳のある山本通り風景

柳のある山本通り風景
油絵・P30号(68×91)/ 制作=1950年

油彩2
北野町より ホテルのある山本通り風景
オランダ領事館 柳のある山本通り風景
山本通り風景(黄土色の壁の家) 北野町風景(夾竹桃の咲く)
山手小径(ブルーとグレイのへい) 黄緑のへいの北野町風景
北野小径(ランデヴー小径) 北野町・オーバーライン氏邸
<<解説>>

異人館が急速に減り始めた頃の絵である。明治の本造りの異人館は、木材が腐蝕したり壊れ始めた。しかし戦争も近く、住んでいる人にゆとりがないためか、手入れのないものが多かった。

僕としては、うねうねとゆがんだ家やコンクリーのカベがおもしろく、ガッチリとした所も炉事やけしたところが生活感があり、おもしろかったのだ。

が、柳の木のせいか、何だかうらぶれた風ぜいのせいか、アトリエの隅に睡っていた絵である。

そういえば、このあたりはおもしろい所で住んでいた人々はもと貴族の白系ロシアの人々だったが、姉弟があらそったり、ロシアの新興教宗教に入ったりと、異人さんとしても変わっていた。

絵はめだたないが、手法はさまざまなグラシュを使ったり、マチエールにこったものである。