<<解説>>
非常に保存がよく、すべてが大切にされている。(ただ1ヶ所、入口近くのひさしの飾りの板だけは失われ、屋根がつけられたが。)
それというのも、全てが堅実につくられているから可能なのだろう。
レンガはイギリス式で、一番堅牢な積み方である。時がたつにつれ苔が生えていろんな色調をかもしだす。それもうわべだけではなく前の溝にまでレンガがしきつめてあり、家の土台からしっかりしていて、外国人の物の考え方を見せつけられる思いだった。
戦争中に、灰色の壁、黄緑色の鎧窓、ダークグリーンの柱と窓わくに塗られた頃が、僕の一番の“お気に入り”だった。 (山本通りに現存、門兆鴻氏邸)