作品紹介

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山本通りの異人館

山本通りの異人館
油絵・S60号(124×124)/ 制作=1971〜3年

油彩4
神戸異人館の建設者ハンセル氏邸 山本通りの異人館
渡り廊下のある異人館 丸と角の出窓の家
最後の異人館 塗り変えられたスタディ二ック氏邸
陽の当る家 冬のスタディ二ック氏邸
桃色の家 初夏の神戸
<<解説>>

北野町から見た、わりあい新しい絵である。

全体を影にして中央の家に光を当てる構成をとり、さみしい路と、毅然とした異人館の印象を描いた。

交通標識をかいたのは、ここにコバルト・ブルーがほしかったからである。画面左下の塀と、門兆鴻氏宅の窓のエメラルド・グリーンの色にも、心をひかられたことだった。

構図として、まがった露路の向うの通りをかくのは、僕としてはめずらしいことである。露路右手の盧観源氏宅にも、絵をあずかっていただいた。40年間神戸の山の手を描き続け、画面にはかけなかった多くの方々に、お世話になり親しくなり、僕はずいぶん幸せな奴だ。