大きなガス灯のある異人館
(PASAGA DE KITANOCHYO)
インク・デッサンに淡彩/ 制作=1939年頃
<<解説>>
このあたりにただ一つ残っていたガス灯もこの頃すでに電球が用いられていた。門のアーチの上にあるのに、いやに大きく書いたのは、僕が気に入っていたからだ。
黄色とライトレッドの色の組み合せは異人さん好みである。赤いエントツのこった組み方はハッサム氏邸と同じなので、同じ人が設計したのかも知れない。この建物は徳島県へもらわれていくことになり、もう解体されてしまったものだ。
黒インキのタッチは荒いが、情熱のこもったデッサンだ、と思う。